これまでの日本にはなかった教育スタイルを実践し、国内の国際系の大学を牽引してきた国際教養大学(AIU)。中嶋嶺雄初代学長のもと、日本に未だなかったグローバル人材を育成する高等教育機関の創成を目指し、「完全英語授業」「1年間の留学必修」「24時間365日オープンの図書館」など、数々の新しい挑戦を積み上げてきました。
その成果が表すように、毎年日本中から優秀な学生が集まり、企業からの評価も高いものとなっていることは、皆さんご承知の通りかと思います。
ゼロからイチを作り出す熱い情熱。この秋田で生み出された歴史的な偉業と言えるかと思います。これまでAIUに携わられた歴代学長をはじめ、教員や運営スタッフの皆様の並々ならぬご努力に、心から敬意を表したい思いです。
私自身は、AIU開学当初、大学内の研究室に飛び込み訪問したことをきっかけに、絶えることなくお付き合いさせていただいています。近年は、AIUの連携研究員やゲストスピーカーとして、学生の皆さんにお話しする機会を定期的にいただいています。
ここで得られた多くの専門知識や経験を積んだグローバルな友人との出会いは、私にとって、今につながる大変ありがたいものです。例えば、郷土芸能研究の英国人、共通のジャズが好きなカナダ人、まちづくりやコミュニティの専門家など、数え出したらキリがないほどです。
開学20周年の式典では、開学当初にアントレプレナーシップを担当していたマイク・ラクトリン教授と十数年ぶりの再会も果たしました。英国から帰ってきて間もない私を気に入ってくれたこともあり、パネルディスカッションのパネラーや学生への授業も担当させてもらったこと、早朝の英会話ミーティングに参加したことなど、数々の思い出が蘇ります。
県議会議員の立場からは、6月議会で、51の国と地域、205校の大学と留学提携を持つAIUの「グローバルネットワークを活かした秋田の社会課題に関する共同研究」「国内外から集まったグローバル人材と県民との交流促進」を提案させていただきました。
AIUが培ってきたグローバルネットワーク、そして、ここで学ぶグローバル人材の価値を最大化できるよう、私ができることで尽くしたい思いを新たにしました。