たけうちブログ

国際防災・人権支援フォーラム2024

「和歌山県の保育園内で毎朝津波訓練をしているとのことですが、南海トラフでは機能しない。」

国際防災・人権支援フォーラム2024で、人と防災未来センター長の河田氏の衝撃的な話を聞きました。

「その保育園では、先生の笛で園児が園庭に集まり、裏山に整列しながら逃げる内容。しかし、震度6強の地震が起こったときは、園児が園庭に集まれる状況ではない。」
「それぞれの土地での災害想定に沿った訓練が大事で、総花的な訓練は意味がない」

防災・減災の研究に50年以上取り組まれている人ならではの説得力がありました。

また、NHK和歌山放送局のアンケートによると、「津波到達までに園児を安全に避難させることができますか?」との設問に対し、津波の到達が早いとされる紀南エリアの保育園の7割が「不安がある」と回答し、最も多い理由としては「園児に対して職員の人数が足りていない」というものだったそうです。
現在、対策として、避難時における自主防災組織との連携が進んでいるとのことです。
南海トラフが起きた場合、和歌山市は7.7メートル、高知県黒潮町は34.4メートルの最大津波高が想定されています。
強い揺れが起き、津波が到達するまでの時間内に、どのような体制で避難を実現するのか?
具体的なシミュレーションに基づく訓練が求められます。

能登半島地震では冬季の被災の厳しさ、また、道路の寸断による復旧の難しさも目の当たりにしました。
湯沢地区では冬季の避難訓練が行われ、男鹿半島の道路が分断されたことを想定した対応策を検討するなど、秋田県でも対策を始めています。
災害はいつ起こっても不思議ではありません。秋田における防災・減災対策の再確認を進めていきます。

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